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タイ料理のステキをはじめ、食材やハーブ、文化など。タイの魅力を色々な視点から切り取ってご紹介。タイの空気が香るような情報をイラストとともにお伝えします。

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マッサマンカレーのお話

マッサマンカレーのお話

“マッサマン”カレー。
いったい何者なのか気になってしまう名前ですが、
実はこれもタイで食べられているカレーの一つなんです。
2011年アメリカの人気情報サイトの
「世界で最も美味な料理」ランキングで、
世界の名だたる料理を抑えて堂々の1位に輝いたことで、
一躍注目の的に。
ここ日本でもマッサマンカレーが食べられるお店が増えたので、
既にご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。
 
一説によると「マッサマン」は
「ムスリム=イスラム教徒」という意味で、
イスラム圏からタイ南部に伝来し、
タイの食文化と融合、定着したカレーを
“マッサマン”カレーと呼ぶようになったと言われています。
 
グリーンカレーやレッドカレーがフレッシュハーブをふんだんに使い、
その香りを損なわないようにさっと火を通して作るのに対し、
マッサマンカレーは、
シナモン、八角、クローブ、カルダモン、ナツメグなどの
ドライスパイスを多用し、具、カレーペースト、ココナッツミルクと共に
じっくりと煮込んで作ります。
具には、大きく切った鶏、牛、豚(イスラム教では禁止されていますが
タイなのでOK)、山羊などの肉、じゃがいもやさつまいも、玉ねぎ、
炒ったピーナッツを入れるのが一般的です。
 
ココナッツミルクの割合が他のタイカレーと比べて多く、辛さは控えめ。
そこに「タマリンド」という果物のコクのある酸味と、
パームシュガーの複雑な甘みが加わった、やさしい味わいが特長です。
じっくり煮込むことでココナッツミルクから分離したオイルが、
表面にたっぷりと浮かんでいるのもならでは。
オイルに移ったスパイスの香りを楽しみます。
 
そんなマッサマンカレーは、タイの人々にとって
「外国人観光客に勧めやすいタイ料理」でもあるそう。
タイではごはんだけでなく、トーストした食パンと
一緒に食べることもよくあるんですって!
アメリカのランキングで1位に選ばれたのも納得な気がします。
皆さんも世界一の料理、ぜひ一度お試しあれ。

タイカレー マッサマン

材料の組み合わせ、スパイスの香り、タマリンドの味わいなど細部にまでこだわったプロお墨付きのヤマモリのマッサマンカレー。世界一の料理をおうちでも手軽に楽しめます。

[イラスト]おおのきよみ:イラストレーター。1999年タイを拠点に7ヶ月間アジア各国を巡るスケッチ旅行に出掛け、帰国後、主に旅行関連の書籍で活動を開始する。現在も絵を描きながら旅を続け作品を発表している。著書に「おもちかえりアジア」(情報センター出版局)等。

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